- 入社前、こういうのもなんですが、自分でイケている方だと思っていました。
多分面接の時、そんないいオーラが相手に伝わったから、就職できたのだと思います。
前から働くなら「こういう会社!」という気持ちを持っていて、それを熱意込めて訴えることができ、人事担当者の反応も良かったから、就職できた時は嬉しかったです。
ダメ高校からそれなりの大学に入り、そして留学経験や資格獲得など、それまでの頑張りが認められたからです。
僕の前にはキャリアをどんどん積み、出世街道を驀進するイケイケビジネスパーソンという前途洋洋たる未来があったのです。 - しかし、社会の厳しい現実にはじめて直面して、能力のないパッとしない男だったのかと疑念が生じ始めました。
その懐疑心ったらありません!!
ここまで自分自身へ疑心を生じたのは人生初だったので、本当に戸惑いました。
世の中に「できる人間、できない人間」がいるけれど、僕は後者かもしれないと思うと、暗澹たる気持ちになったものです。 - もし仮に能力があるとしても、それは今の会社ではまったく意味のないもの──。
会社が必要としているのは、僕が持ちたくても持てない種類の能力なのか?
選ばれし人だけが有する能力なのか?
それらを全く有していない現実に僕は直面したのです。
入社2,3ヶ月後ぐらいですか。
僕は「できる人間か、否か」
こういう疑念を持って行きました。 - この会社でグングンのし上がって力量もつけながらお金も儲ける!
そして、自分のほんとうにやりたい道に転職する!
転職だけじゃなく、独立起業だって思い描いていました。
これが僕の社会人としての理想でした
しかし、この会社に入ることが頂点で、後はパッとしない会社員生活をせざるをえない下り坂の人生は苦しかったです。 - しかも、この会社は使いものにならない人間は切り捨てます。
見返りは高いけれど、こういったところは容赦ありません。
もし有無をいわさずに転職せざるを得ないシチュエーションになったら、僕はショックでしばらく立ち直れないところでした。
いや次の会社でも同じことで悩むに違いない。
自分自身を頼りなく感じていたのだから、職場を変えても同じことかもしれません。 - 僕は勝手に自分を追い詰めていきました。
焦り、将来への不安、能力への懐疑心、理想と現実のギャップに眠れない日々が続きました。
はじめての不眠症です。
もし眠れても中途覚醒したり、早めにパッと目が覚めたり。
結局、話し方教室をやめてからは、色々な自己啓発本を読むことで慰めにしていただけの日々でした。 - その後、自己啓発セミナーに惹かれていくことになります。
そこでも、己はなにかということに直面し、感情と潜在意識の厄介さを思い知ることになります。
自己啓発セミナーの光と影について書いていけたらいいなと思います。